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二つの心

先日、兵庫県から浜田にお越しのお客様との会話で、思ったことを書かせて頂きます。

そのお客様は、浜田まで「14時間かかった!」とおっしゃるので、私は車でも5.6時間あれば付く距離なのになぁ~っと思いつつ「えェ~???」と聞き返すと、「もう昨日から一睡もせずに、24時間働きっぱなしで・・・。」

どうやら、浜田港まで船で来られたみたいで、先ほどの、ちょっとした疑問が一気に解消しました。底網の漁師さんで、気さくに色々とお話をして下さり、施術の最後まで会話をしていました。

朝一に浜田に付いて、同僚二人で、駅前の居酒屋で昼飲みをされて居たそうです。十隻で連なってこられたそうで、他の同僚50名ぐらいは、パチンコに繰り出して行ったそうですが・・・、「どうせお金を出すなら酒飲んで、ホテルでマッサージがいいよ~!」とおっしゃってました。

この時間(15時)なら、店舗型マッサージ店などを利用すると思ったのですが、それには、わけがあるみたいで・・・。そのお客さん、腕一面に墨があり「あぁ、そっかぁ~!^^;」と、またまた納得した次第です。

この仕事をしだして、もう慣れっこになってる私は、それぐらいでは、すっかり動揺しなくなっているのでした。初めの頃は、緊張してめっちゃ汗かいて、顔が引きつっていた記憶があります。(苦笑)

断っておきますが、私の肌は、生まれつきの純正です。このような方に出くわす度に、何時も思うのですが、「墨を入れようが・・・入れまいが・・・入っていようが・・・無かろうが、」そんな事で、偏見の目で見る事自体、おかしな話デス。心がある同じ人間ですよ。変わりありません。

例えて言うなら、誰だって、服を着ますよね!「私は、このファッションや柄が好み!」って言うように、身体の皮膚だって、究極には服(衣)みたいなものです。その表面の奥深くに、心=魂という「羅針盤」と、欲求を追い求める「自我」が共存してます。私は、前者である羅針盤に語りかけながら、人と触れ合うことが好きで、後者の「自我」を癒していくように心がけ、施術をしています。

話はそれましたが、そのお客さん。自宅(陸)で過ごすのが一年で3ヶ月といってました。殆ど、海の上だそうで、「一度出たら家には、なかなか帰れない。」と、ぼやいていました。

「奥さんやお子さんは、寂しいのでは?」と尋ねると、「いやいや、お給与は、全部渡して、自分は返って居ない方が、好きな事できて良いみたい。」と笑って言ってました。何処のお父さんも、同じですね(苦笑)。

そのお客さんは、マッサージが17時に終ってから、宿泊はぜずに夜22時に浜田港を出航するらしく、わざわざ、マッサージを受ける為に、ホテルも取ってJINをお呼びいただきました。このような方々がいらっしゃるからこそ、私たちは美味しいお魚が食せるんだと、改めて感謝した次第です。「あ・り・が・ど・う。☆」